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「覚えたつもり」や「勉強したつもり」とは その1
2023年05月27日
中津市・宇佐市の大学受験専門予備校、大學受験館カルタスです。
生徒のみなさんも、その保護者の皆さまも、次のような悩みに直面したことはありませんか?
「私は(うちの子は)ちゃんと机に向かって勉強しているのに、なぜ成績が上がらないのか」
そもそも努力をしない(する気がない)のであれば、成績不振は自らの怠惰が招く結果であると一刀両断して、この話は終わりです。しかし、勉強への熱意や習慣はあるのに結果が伴ってこないという悩みを持つ生徒には、日ごろの自身の勉強を見つめ直してリスタートしてもらえたらと思い、私が思うところを拙文ながら以下に記したいと思います。長くなりますが、最後まで読んでほしいと思います。
結論を先に言うと、タイトルに記した通り、成績が伸びない原因は、勉強が「”したつもり”勉強」になっていることです。では、「覚えたつもり」や「勉強したつもり」というのはどういう状態でしょうか。大きく3つに分類できると思います。
①「勉強したという事実」で自己満足している状態
学校や塾で課せられる宿題を終わらせる、学校や塾にさぼらず行って真面目に授業を受ける、テスト前にはテスト勉強をする。もちろん、それ自体は努力を要する大切なことですし、一生懸命やっていることを否定する気など全くありません。ただ、同じ勉強量でも、「何を」やっているか、「どのように」やっているかによって成績が上がりやすい生徒と上がりにくい生徒が分かれます。せっかく勉強時間を確保しているのに、自分の勉強が質的にどうなのかをよく考えずに満足しているのはもったいないことです。「させられている」という意識で心から嫌々やっている、こなすだけの表面的な勉強しかしていない、テスト前の一夜漬けだけ&テストが終わったらすべて忘れる、等々・・・。
②勉強すべき分量や要求される理解度への認識が甘い状態
これは大学入試に向けて要求される質と量のレベルがより高い高校生に多く見られます。単語や文法や公式などの覚えるべきものの分量を意図的あるいは無意識的に最少化しようとしたり、軽視したり、最悪の場合は無視したりする。また、「なぜこの公式をここで使用するのか」や「なぜこの単語の意味はこの文脈では通常の意味にならないのか」など、深い理解をしようとせず表面的になぞっただけの理解で「分かった」と結論づけてしまう。
特に大学入試においては、「あなたが志望する大学があなたに求める水準」を客観的に直視しない生徒が散見されます。あるいは、見てはいるのでしょうが、その水準に自分が達しているかどうかや、突破するために何が必要か、のような真摯な受け止め方ができていないケースも少なくありません。真摯に受け止めたら、継続的な努力という行動が自然と起こるはずなのに、努力はしないけど恰好はつけたいというような「口だけの志望大学」になってしまっている生徒もいるようで残念です。それで合格できると思っているなら、それは認識が甘すぎます。
③「勉強しているふり」で終わってしまっている状態
これが一番深刻な状態ですが、机に向かって教科書を開いてはいるけど、頭の中は違うことを考えていたり、1分おきにスマホを触るなど、全く集中できておらず時間だけが経過しているという状態です。保護者から見ると勉強しているように見えたとしても、実際はほとんど勉強できていないという状態です。本来なら小学校~中学校でその段階からは卒業できているはずですが、程度の違いこそあれ、高校生になっても勉強時間と娯楽時間をきちんと区別できない生徒もいるように見受けられます。特に、スマホ中毒のようになっていると、そもそも物理的な勉強量が少なく、かつ、勉強の質も低くなる傾向があるのは明らかです。スマホいじりの片手間に勉強する、のような、日本語としてそもそも成立するのか?という学習形態になっている生徒さん、いませんか?それを勉強時間にカウントしてはいけませんよ!
あなたは上の3点に心当たりはありませんか?そういうところをなるべく早い段階で改善しておかないと、特に大学入試に向かう過酷な戦いの中では、どんどん他者に置いて行かれることになります。
では、成績向上を阻むこうした「勉強したつもり」「覚えたつもり」を防ぐには、どうすればよいのでしょうか。冒頭で長くなるとお断りはしましたが読みづらいと思いますので、その答は次のブログでまとめたいと思います。
次回は↓コチラ↓
大學受験館カルタス 山本